爪水虫は子供でもなるって本当?症状や治療法は?
- あれ、子供の足の爪の色が白くにごっているぞ?
- でも、まさか子供が爪水虫になんてならないよね?
と思っていませんか?
実は子供にも水虫や爪水虫はうつってしまうんですよ(>_<)
今回は
- 子供の爪水虫の症状
- 子供の爪水虫の治し方
- 子供の爪水虫の予防方法
についてご紹介したいと思います。
子供の爪水虫の症状とは?
爪水虫の症状には以下のような症状がみられます。
- 爪が白くにごる
- 爪が黄色く変色する
- 爪が厚くなる
- 爪の特に下の方がボロボロとくずれる
- 爪に黄白色の筋のようなものがたくさんできる
- 爪が厚くなってくると靴をはいた時にあたって痛い
- かゆみはないことがほとんどです
爪水虫になると、水虫の原因、白癬菌(はくせんきん)が体の他の部分に感染することがあります。
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たむし
たむしは体にできる水虫です。
最初小さな赤いぶつぶつができて、だんだんと周りに円状に広がっていきます。
輪の部分はぶつぶつや小さなみずぶくれなどの炎症症状が強く赤くなっていますが、真ん中部分は「ふけ」のようなうろこ状のものが残る程度で、治ったように見えるのが特徴です。
たむしについてはこちらの記事でもご紹介しています。
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白雲(しらくも)
白雲は頭にできる水虫です。
丸く髪の毛が抜けて、抜けた部分に「ふけ」のようなうろこ状のものができます。
かゆみはほとんどの場合ありません。
子供が爪水虫になる3つの原因は?
白癬菌が増殖しやすい足環境になっている
今まで「子供は水虫になりにくい」といわれていきました。
なぜなら子供は長時間靴下や靴をはく機会が少なく、足が乾燥していて白癬菌がくっついても繁殖しにくかったからです。
でも生活スタイルや習慣の変化とともに最近では子供さんが裸足で過ごす時間が短くなって、足が蒸れて高温多湿になり白癬菌が繁殖しやすい環境になってきています
足の水虫をそのままにしている
爪水虫はいきなり感染するのではなくて、そのほとんどが足の水虫から白癬菌が爪の間に侵入して感染するものです。
そのため、爪水虫が発症する前に、足の水虫になっている可能性があります
足の水虫はバスマットやスリッパ、床を介して家族から感染するケースが一番多いことがわかっています
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その他にも多くの人が素足で利用するスイミングプールや銭湯また保育園、幼稚園や学校でも感染する可能性があります。
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足の水虫から爪に白癬菌が入り込む
そして足の白癬菌が爪の間に侵入して感染すると爪白癬になります。
爪水虫が最初に感染するのは端っこの指、特に親指の爪の先からといわれています
なぜなら爪が大きくて白癬菌が入り込みやすいからです
そして症状が進むと爪の根元へ、そして他の指の爪へと広がっていきます。
子供の爪水虫に似た症状は?
子供の爪が白く濁っていても爪水虫でない場合もありますよ。
爪が白くなるのには以下のような原因もあります。
- 靴で爪が圧迫されている
- 足をぶつけたりした際などの外傷
- スポーツをしている
- たんぱく質、ビタミン不足
- 鉄分不足、貧血
- 点状爪甲白斑(てんじょうそうこうはくはん)ー子供に多く見られ、爪の成長異常、爪の隙間に空気が入って爪に白い点が入ります
- 内臓の病気
また足のかゆみを訴えて足の水虫と思っても、他の皮膚疾患の場合もあります。
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汗疱(かんぽう)
汗疱は足の指の間や、足の裏が赤くなったり、強いかゆみがあり、水ぶくれが破れてただれ、時には痛くなることもあります。
良くなったり悪くなったりを繰り返しますが、他の人にはうつりません。
見た目だけでは専門医も足の水虫と見分けることが難しい皮膚の病気です。
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とびひ
とびひは正式名称は「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」という、細菌が皮膚に感染して発症するものです。
皮膚の表面や鼻の中にいる「黄色ブドウ球菌」という細菌、すなわちバイ菌によって引き起こされます。
まれには「化膿性レンサ球菌」という菌によって、かさぶたができる症状のとびひもあります。
子供の爪水虫を治す方法は?
- 子供さんの爪水虫が疑われる際はすぐに皮膚科に行きましょう
お子さんの肌は敏感ですので、親の自己判断での市販薬の使用や民間療法を行うことは症状を悪化させる可能性がありますのでやめましょう。
皮膚科を選ぶ際は「顕微鏡検査」を行ってくれる病院を選ぶことが大切です
なぜなら、実は専門医でも見た目だけでは爪水虫かどうかを判断するのは難しいからです
顕微鏡で検査をしてもらって、白癬菌がいるかを必ず確認してもらいましょう。
時には真菌培養検査といって、菌の詳しい検査をするために日数がかかる場合もあります。
- 日本皮膚科学会のホームページに近くの皮膚専門医を探せるページがあるので、このページから顕微鏡検査を行ってくれる病院をさがしてみてはどうでしょうか?
https://www.dermatol.or.jp/modules/spMap/
抗真菌薬の塗り薬で治療する
爪水虫だった場合は白癬菌をやっつける抗真菌薬(こうしんきんやく)が効果的です。
健康な大人であれば「ラミシール」や「イトラコナゾール」といった抗真菌薬の飲み薬が一番有効なのですが、子供には安全性が確立されていないので処方されません。
そのために「ルコナック」や「クレナフィン」といった抗真菌薬での塗り薬だけでの治療となるでしょう
- 処方の塗り薬のメリットは飲み薬のような副作用がほとんどない点、簡単に使えるということでしょう。
- デメリットは保険が使えても費用が高くつという点でしょう。
爪水虫は大人の場合で6ヶ月から1年半と足水虫よりも治療期間が長くなるのが普通です
なぜなら治療は爪が完全に生え変わるまでは爪の下にまだ白癬菌が潜り込んでいるからです。
爪水虫の塗り薬の費用などについて、こちらの記事でご紹介しているので参考にして下さいね。
関連記事>>>爪水虫の治し方、塗り薬試してみた?
レーザーで治療する
最近では爪白癬をレーザーで治療する皮膚科がありますので、子供でも治療が可能か尋ねてみましょう。
必ず知っておきたいことは、爪水虫をレーザーで治療することは今のところ日本の厚生労働省によって認可はされていないということです
ただ、日本医真菌学会雑誌の論文によると、アメリカとオーストラリアでは日本の厚生労働省にあたる機関から医療承認をうけている、ということで、日本でも将来的に医療承認されることが期待されています。
- レーザー治療のメリットは、治療時間が1回10~20分程度で、1ヶ月に1度のペースで3回から5回の治療が一般的と治療時間が少なくて済みます。
- デメリットは保険診療ではない自由診療となり、全額負担となるところです。
レーザーでも治療期間が短縮されるわけではないので、完治するのには大人の場合で親指の爪が完全に生え変わる1年ほどかかります。
子供が爪水虫にならない予防のポイント2つ
白癬菌はカビの一種で、「ケラチン」すなわち私たちの皮膚の角質を栄養として生きています。
この白癬菌は皮膚にくっついたらすぐに感染するのではなく、12時間から24時間かけて角質に入っていき感染が成立します。
白癬菌は高温多湿の環境が大好きで、湿度が80%、気温が26度以上になると爆発的に繁殖してしまいます
そしてその足の水虫を放置していると爪の中に白癬菌が侵入してきて爪水虫が発症します。
ですので次の2つのことに気を付ければかなりの確率で足水虫、爪水虫を防ぐことができますよ。
- 白癬菌が皮膚にできるだけつかないようにする
- 白癬菌が増殖しないようにする
白癬菌が皮膚にできるだけつかないようにする
特に家に水虫の方がいる場合は他の方にうつさないように家の中で注意が必要ですね。
- バスマット、スリッパ、トイレのスリッパは一番白癬菌が多いので、水虫の方とは分けましょう
白癬菌は生命力が強くて長靴に落ちた白癬菌は長くて3ヶ月も生きているという実験結果もあります。
- 床、特にお風呂の脱衣所にはたくさん白癬菌が落ちていますので、まめに掃除機かけをして、ぬれ雑巾やぬれタオルで拭き掃除をしましょう
関連記事>>>うつりたくない!水虫を防ぐ床掃除方法
- たくさんの人が素足で利用するスイミングプールや銭湯の足ふきマットには白癬菌がほぼ100%いるので、帰ってきたら足の指の間まできれいに洗うか、ぬれタオルで拭きましょう
洗濯はとても効果的ですのでバスマットやタオルは毎日交換して洗いましょう。
関連記事>>>水虫は洗濯でうつるの?水虫のついた靴下と一緒に洗うのは大丈夫?
- 白癬菌は乾燥に弱いので、洗濯した後はできれば天日干しで完全に乾燥させるとさらに効果があります
もしくは乾燥機に入れて60度以上の設定で乾燥させると白癬菌は完全に死滅します。
靴下は裏返して洗濯し、アイロンを使って除菌すればさらに効果大です。
白癬菌が増殖しないようにする
子供さんの体をの清潔を保ちましょう。
- お風呂に入ったら足の指の間を手の指を使って優しく泡で洗ってあげて、しっかりすすぎ、その後清潔なバスタオルで完全に乾かしましょう
- 靴の中は高温多湿になるので、毎日同じ靴をはかせずに、何足か替えの靴を用意しておきましょう
そして帰宅したら靴の中をぬれタオルで拭いたり、できれば定期的に水洗いをしましょう。
その後は天日干しで完全に乾燥させことで白癬菌が増殖しにくくなります。
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爪水虫は子供でもなるって本当?のまとめ
生活習慣やスタイルの変化によって最近では子供でも爪水虫になるケースが増えてきました。
家庭内での感染が一番多いですので、家族に水虫の方がいる場合はできるだけ早く治療を始めて家族全員完治、水虫フリーを目指しましょう。
もし爪が濁っている、黄色いなどの症状がみられたら、顕微鏡検査をしてくれる皮膚科を受診して、爪水虫だった場合は治療法をよく相談しましょう
治療に時間はかかりますが、あきらめずに完治を目指して皮膚科の先生と相談してがんばって治療を続け、きれいな爪を取り戻しましょう!