水虫は子供や赤ちゃんにうつるのでしょうか?
残念ながら水虫は大人だけではなく、子供や赤ちゃんにも感染する可能性があります。(>_<)
もしあなたやご主人、同居している他の家族の方が水虫だったら、子供さんや赤ちゃんにうつらないか心配ですよね。。
でも正しい予防方法を実践すれば感染はほぼ防げます、もし感染してしまっても正しい治療をおこなえば治ります。
子どもが水虫になる原因、感染経路
水虫は白癬菌(はくせんきん)という「カビ」が足の裏などの皮膚につき、12時間から24時間かけて皮膚の中に侵入してくると感染が成立します
白癬菌は温度26度以上、湿度80%以上の高温多湿の環境で爆発的に増殖します
お子さんが水虫になる理由としては家族からの感染が一番にあげられます
あなやたお父さん、他のご家族が水虫なら少しでも早く治療を始めましょう!
家族が水虫治療をしてくれない場合はどのような説得方法があるか、こちらのページでご紹介していますので参考にして下さいね。
関連記事>>>パートナーが水虫を治療してくれない!
妊娠中や妊娠の予定があったり、授乳中のお母さんは飲み薬が使えないので、塗り薬での治療となるでしょう。信頼できる皮膚科に相談して治療を行いましょうね。
他の感染場所としては
- スイミングプール
- 銭湯
- 保育園、幼稚園や学校
など、多くの子供や大人がいる場所があげられます。
子どもの水虫の症状
水虫は体のいろいろなところに感染します
足白癬(あしはくせん)
足にできる水虫は一番かかる人が多く、タイプによってはとてもかゆいです。
- 趾間型(しかんがた)ー指の間がジュクジュクしたり、カサカサするタイプ
- 小水疱型(しょうすいほうがた)ー水疱が足の裏や側面にできるタイプ
- 角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)ーかかとが角質化し、カサカサがひどくなるタイプ、このタイプはかゆくありません
手白癬(てはくせん)
手にできる水虫ですが、足白癬に比べるとかなりまれです。足水虫になっている足を直接的、間接的に触って感染することが原因としてあげられます。
関連記事>>>水虫は手のひらにうつる?症状や治し方は?
爪白癬(つめはくせん)
白癬菌が足や手の爪に感染する病気です。すでに足水虫になっていてその菌が爪に入ることが原因です。足水虫のようなかゆみはありません。
関連記事>>>これって爪水虫かな?原因、症状や治療法は?
白雲(しらくも)
頭にできる水虫です。丸く髪の毛が抜けて、抜けた部分にフケのようなうろこ状のものができます。かゆみはほとんどの場合ありません。
保育園、幼稚園、学校に行っても大丈夫?
文部科学省の登校(園)の目安によると「白癬によっての出席停止の必要はない」ということです。
ただし「接触の多い格闘技の練習・試合などは、感染のおそれがなくなるまでは休ませる必要があります。」と書かれています。
柔道、レスリング、相撲などの格闘技で感染する新型水虫トンズランスについてはこちらの記事でご紹介しています。
関連記事>>>新型水虫トンズランスの症状、治療法は?市販薬で治る?
子供の水虫の治療
お子さんに水虫のような症状が出た場合は、自己判断で市販薬を買わずにできるだけ早く皮膚科でみてもらうことが大切です。
飲み薬が本来効果的な爪白癬などに悪化してから皮膚科に行くと、塗り薬だけでの治療となるので治療期間が大変長くなってしまいます。
皮膚科を選ぶ時のポイント
皮膚科を受診する際は、必ず顕微鏡検査をしてもらえるか尋ねましょう。
その理由は、専門医でも見た目だけで水虫と水虫の症状に似た他の皮膚疾患(汗疱など)の違いを判断するのは困難だからです
ですので皮膚の一部をとって顕微鏡で検査し、水虫の原因である白癬菌がいるかどうかを確認してもらわないと誤診に繋がり、間違った薬が処方されることもあります。
顕微鏡検査は通常10分ほどで結果がわかります。
もし市販薬を使っている場合は、顕微鏡で白癬菌が見つけられないことがありますので電話や受付で市販薬を使用中の旨を伝えましょう。
市販薬の使用を数日控えてから来院するようにいわれることがあります。
そして処方された塗り薬によって症状がよくなって皮膚がきれいになっても、白癬菌は角質の奥深くに根を張っていますので、自己判断で薬をやめてはダメですよ!
自覚症状がなくなり、皮膚がきれいになると薬を塗るのが面倒になってくるのですが、完治のため、そして再発を防ぐためには皮膚科医に「薬をやめてもいいですよ」と言われるまでは必ず治療を続けましょう。
初期の水虫であれば3か月ほどで完治する可能性が高いです、完全に白癬菌がなるまで根気強くがんばりましょう!
水虫と似ている皮膚の病気もあります
水虫と思って子供を皮膚科に連れて行ったら他の疾患だったり、逆に「あせも」と思っていたら水虫だった、というケースもあります。
やはり顕微鏡検査で白癬菌がいるかのチェックをしてもらうことが完治への一番の近道です。
水虫に似ている病気としては以下のようなものがあります
汗疱(かんぽう)
患部が赤くなったり、強いかゆみがあり、水ぶくれが破れてただれた時には痛くなることもあります。良くなったり悪くなったりを繰り返しますが、他の人にはうつりません。
見た目だけでは専門医も水虫と見分けることが難しいです。
とびひ
正式名称は「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」という、細菌が皮膚に感染して発症するものです。子供に多く見られ、夏によく発症します。
皮膚の表面や鼻の中にいる「黄色ブドウ球菌」という細菌、すなわちバイ菌によって引き起こされます。
まれには「化膿性レンサ球菌」という菌によって、かさぶたができる症状のとびひもあります。
顕微鏡で検査をしてもらって、白癬菌がいるかを確認してもらいましょう。
子どもに水虫をうつさない予防方法
白癬菌は「カビ」ですので、高温多湿の場所を好みます。
また「ケラチン」という角質、すなわちアカを栄養として生きています。
ですので、このカビが皮膚につかないように、そして繁殖しにくいようにすれば大丈夫です!
- まずは体を清潔にしましょう。お風呂では足の指の間も優しく泡で洗ってあげて、しっかりすすぎ、バスタオルで完全に乾かしましょう。
- スイミングプールや銭湯などたくさんの人がいる場所では足ふきマットに白癬菌がほぼ100%います。帰宅後は足をきれいに拭くか洗いましょう。
- 家族に水虫患者さんがいる場合は、バスマット、スリッパ、トイレのスリッパは分けましょう。この3点は一番白癬菌が繁殖している場所ですので最大の注意が必要です!
- 水虫予防には乾燥が効果的ですので家の中では素足いるのが一番いいのですが、家族に水虫の方がいる場合は散らばった白癬菌をふんで皮膚にくっついてしまいます。完全に家から水虫がなくなるまでは、でできればお子さんも専用のスリッパをはく習慣をつけましょう。
- 爪切りは各自が専用のものを使うのが理想的です。もし共用している場合は使用後に熱湯できれいに洗って乾かして下さい。白癬菌は約60度で死滅すると証明されています。
- 洗濯はとても効果的ですのでバスマットやタオルは毎日交換し、洗いましょう。
エフシージー総合研究所の実験によると、白癬菌がついた10センチ角のバスマット片を全自動洗濯機で水と弱アルカリ性の粉末洗剤で洗濯(洗い時間12分、すすぎ2回、脱水6分の設定)したところ、白癬菌除去率は約94%、ほぼ残っていなかった、という結果がでています。
白癬菌は乾燥に弱いので、洗濯した後はできれば天日干しで完全に乾燥させるとさらに効果があります。もしくは乾燥機に入れて60度以上の設定で乾燥させると白癬菌は完全に死滅します。
- 靴下は裏返して洗濯し、アイロンを使って除菌すればさらに効果大です。
洗濯やお風呂で水虫はうつりません、詳しい内容はこちらの記事をご覧下さいね。
関連記事>>>水虫は洗濯でうつるの?水虫のついた靴下と一緒に洗うのは大丈夫?
- 白癬菌は生命力がすごく、床に落ちた皮膚についている白癬菌は長くて3ヶ月も生きているという実験結果もあります。床掃除はまめに行いましょう。
関連記事>>>うつりたくない!水虫を防ぐ床掃除方法
- ペットが水虫の場合はペットからもうつる可能性がありますので、わんちゃん、ねこちゃんのベッドや服も清潔にして、換気をまめにしましょう。
- お子さんの靴はぬれタオルで拭いたり、できれば水洗いをしたいですね。
熱湯をかけても大丈夫な素材の靴なら、熱湯で白癬菌を死滅させることができます。その後は天日干しをして完全に乾燥させて下さい。
毎日同じ靴をはかせずに、何足かかえ靴を用意しておくといいと思います。
- 体重計も意外と気づかずに素足で共有しています、近くに除菌シートをおいて使用の前にふきましょう。
水虫はこどもにもうつるの?のまとめ
水虫は大人、子供問わず感染する病気ですが、皮膚科学会によると下記のように言われています。
家庭内の誰にでも足白癬はうつります。ただし、白癬菌が長時間足に付着していないと足白癬になりません。そのため小児では長時間靴下・靴を履く機会が少ないため、なかなか足白癬にならず、子供は足白癬が少ないのが普通です。
皮膚科学会ホームページ「皮膚科Q&A」 より引用
お子さんの足水虫防止には足を清潔に(12時間から24時間に1度は洗う)、そして蒸れさせずに乾燥させておくことが大切です。
そして家の中の床に落ちた皮膚についている白癬菌を掃除でできるだけ取り除きましょう。
また水虫に感染してしまった際は、顕微鏡検査をしてくれる皮膚科に連れて行ってあげて下さいね。
そしてご家族の中に水虫の方がいる場合は一緒に治療をすることが大切ですよ(^_^)