つらい水虫を治すのに最も効果的な薬は、水虫のもとである白癬菌(カビ)をやっつけてくれる「抗真菌薬(こうしんきんやく)」という薬です。
抗真菌薬は時代と共に進化して、最新の抗真菌薬は「第3世代」と呼ばれています。
この記事では、その第3世代抗真菌成分のひとつ「テルビナフィン」についてご紹介したいと思います。
テルビナフィン配合水虫薬には市販薬と処方薬がある
テルビナフィンが配合された水虫薬には市販薬と処方薬があります。
- 市販薬
薬局やドラッグストアで処方箋なしで買える薬です。 - 処方薬
皮膚科など、病院のお医者さんの処方箋が必要な薬です。
水虫を皮膚科で治療する場合

皮膚科に行く際は、必ず顕微鏡検査をしてくれる病院を選びましょう。
なぜなら、専門医でも症状によっては水虫と水虫以外の皮膚疾患との見分けは見た目だけでは難しいからです。
そのために患部の皮膚を少しとり、顕微鏡で白癬菌がいるかいないかを確認してもらってから治療を始めましょう。
テルビナフィン配合の塗り薬
もし白癬が見つかった場合、一般的には飲み薬ではなく塗り薬が処方されることが多いんです。
その塗り薬の中でテルビナフィンが配合されているのが「ラミシール」という外用薬です。
お医者さんで処方されるラミシールの塗り薬の特徴は
- 1日1回の使用で効果を発揮する。
- 白癬菌をやっつける殺菌作用のみ配合、かゆみ止め成分などは入っていない。
市販薬によく入っている、かゆみ止め成分や臭いのもとを殺菌する成分などがはいっていません。
そのため皮膚にやさしく、かぶれることはほとんどありません。
テルビナフィン配合の飲み薬
下記のような症状の場合、テルビナフィンの飲み薬が処方されることがあります。
- かかとの角質が厚くなる角質増殖型
- 爪水虫
理由は、かかとの厚い皮膚の奥や爪の下に白癬菌がいるので外用薬が浸透しにくいからです。
テルビナフィンが配合された飲み薬は「ラミシール」という名前の錠剤です。(塗り薬と同じ名前ですね)
ラミシール錠剤は腸から有効成分が吸収され、白癬菌に効果的に働きかけます。
水虫薬の飲み薬が処方される際に知っておきたいのは、内臓特に肝臓に負担を与える可能性があるということです
そのために飲み薬を処方する前に、必ず血液検査をすることが義務付けられています。
もし血液検査なしに飲み薬が出されるようなことがあれば、必ず担当医にたずねてみましょう。
服用中も定期的に血液検査が必要となります。
また以下についても診察の際に確認しておくと安心です。
- 肝機能に障害がある方は服用できませんので伝えましょう。
- 現在服用している薬があれば必ず伝えて、どのような飲み合わせに注意すべきか教えてもらいましょう。
- 妊娠中、妊娠の予定のある方は水虫の飲み薬は使用できませんので伝えましょう。
- お子さんは水虫の内服薬は使えません。
- 副作用についても聞いておきましょう。
水虫治療の内服薬については、次のページで詳しくご紹介していますので読んでみてくださいね。
水虫を市販薬で治療する場合

薬局に行くとたくさん水虫薬があって迷ってしまいませんか?
テルビナフィンが配合されている足水虫に効果の市販薬をいくつかご紹介しますので、参考にしていただければと思います^^
テルビナフィンの殺菌成分のみ配合の薬
ラミシールATクリーム、ラミシールAT液
ラミシールATは病院で処方される外用薬と同じ名前です。
そして市販薬の中ではリーズナブルなお値段なのがうれしい点。
値段が安いのは、テルビナフィンの殺菌成分のみ配合だから。
かゆみ止め成分や、炎症を鎮める成分、臭いのもとを殺菌する成分などが入ってないからです。
こんな方におすすめ
敏感肌や皮膚が弱くてかぶれやすい方には、シンプルな殺菌成分のみのラミシールATが刺激が少なくいのでおすすめです。
クリームタイプは、足水虫のどのような症状にも対応できます。
液体タイプは、ジュクジュクや皮がむけているとしみるので控えましょう。
ラミシールプラスクリーム、ラミシールプラス液
ラミシールプラスは、上記のラミシールにかゆみ止めや、炎症を抑える成分が配合されています。
こんな方におすすめ
殺菌効果だけじゃなくて、かゆみも今すぐ抑えたい場合は「プラス」がおすすめ。
- クリームタイプは「尿素」が配合されていて、かかとなどの角質を柔らかくし、薬の浸透を助けてくれます。
- 尿素はクリームタイプだけに配合で、液タイプには入っていませんので注意(*^^*)
メンソレータムエクシブEX
エクシブシリーズは「女性に人気の水虫市販薬おすすめランキング」のページでもご紹介していてますが、私がリサーチした薬局では女性に一番人気の商品でした。
症状によって、現在5種類の製品が出ています。
- クリーム
水虫のどのような症状にも対応できるので、一番おすすめです。 - スプレー
手がよごれなくて、患部にピンポイントで塗布することができますので、指の間のカサカサの症状に適しています。 - 液
皮がむけている症状にはしみるので控えましょう。狙った患部にうまく塗れます。 - きわケアジェル
ジェルタイプで、爪のわきから浸透させるという爪水虫にアピールしている商品です。実際には爪水虫は病院の飲み薬でないと治療が難しいのですが、市販薬を試したい方にはぴったりです。 - ディープ10クリーム
尿素が配合されていて、皮膚を柔らかくし、薬の浸透を助けます。かかとがガサガサになる「角質増殖型」に向けた薬です。
またテルビナフィンのほかに2種類のかゆみ止め成分、炎症を抑える成分、そして気になる足の臭いのもととなる菌を殺菌する成分も入っています。
女性には1番のおすすめといえます♪
まとめ
白癬菌をやっつける抗真菌有効成分テルビナフィンについてご紹介しました。
- テルビナフィン配合の塗り薬は市販薬として購入することができます。
- テルビナフィンの飲み薬は病院での処方薬のみとなります。
最近の水虫薬は効果が高いものがほとんど。
正しい塗り方で根気よく治療を続ければ完治します!
今からさっそく治療を始め、来年の夏にはツルツルの素足を目指しましょう(*^^*)
最後に、水虫を完全に治すための外用薬治療で大切なことは2点!
- 水虫の症状が出ている患部だけではなく、足の指、足の裏、かかと、アキレス腱すべてに薄く広く薬を塗る。
片足しか症状がなくても両足に薬を塗る。
クリームの場合の片足の使用量の目安は手の人差し指第一関節ぐらい。 - 自覚症状がなくなってもそれから最低2ヵ月は塗り薬を続けて塗る。
そして、普段から足を清潔にしてできるだけ蒸れないようにましょうね。
家族に水虫の方がいる場合は一緒に治療をして、バスマットやスリッパは別々のものを使うことも再感染を防ぐには大切ですよ。