ステロイドは水虫に効果がない?
水虫を悪化させるかもしれませんよ(>_<)
この記事を読んで水虫とステロイドの関係を知っていただいて、正しい治療方法であなたの水虫が早く完治しますように!
ステロイドはどうして水虫に効かない?
結論からいうと、こういうことになります!
- 水虫を治療するのは「抗真菌薬(こうしんきんやく)」です
- 「ステロイド」は皮膚の免疫力を抑えて、白癬菌の増殖を助けてしまいます
- でも水虫の炎症がひどい場合は皮膚の環境を整えるためにステロイドが短期的に処方される場合があります
一つずつみていきましょう。
ステロイドが効く症状とは?
ステロイドの塗り薬は、炎症を抑える効果があります。
炎症とは何が原因でおきるかというと。。
- 体には免疫システムが備わっていて、刺激に対して防御をしてくれます
- しかし一方で、この免疫システムが過剰に働くと皮膚が赤くなったり、かゆくなったり、痛くなったり、腫れるという症状=「炎症」があらわれます
その際にステロイドを塗ると、この免疫システムの過剰な働きを抑えてくれて、炎症を起こさせないようにしてくれるのです。
ステロイドは現在すでにおきている炎症を抑えてくれる効能もあります。
ステロイドは、湿疹や皮膚炎に効果を発揮します
でもダメなんです、ステロイドに水虫を治す作用はありません。
逆に白癬菌を増殖する助けをしてしまいます!
そのわけは皮膚炎と水虫の違いを知るとよくわかりますよ。
皮膚炎と水虫の違いとは?
水虫とは皮膚炎ではなく、「真菌」というカビが皮膚に侵入して感染する皮膚感染症です。
体に白癬菌が入ってくると、体は免疫システムを一生懸命に使って白癬菌をやっつけて追い出そうとします。
水虫でかゆくなったり、赤くなったりする炎症症状は、免疫細胞が白癬菌と戦っている体の正常な反応です
その戦っている場所に、免疫力を抑える効果のあるステロイドを塗ると、免疫力が落ちてしまって、白癬菌をやっつけるどころか逆に白癬菌が増殖していきます。
すなわち、ステロイドの「免疫抑制作用」が水虫の症状を悪化させるということになります。
覚えておこう!
ステロイドには免疫力を抑制する作用や、炎症を抑える作用ありますが、その一方で、細菌、ウイルス、真菌に対しての抵抗力を弱める性質があります
白癬菌に効果的な薬とは?
水虫の白癬菌を含む真菌に効果的な薬は「抗真菌薬」です
抗真菌薬には、「テルビナフィン」、「ブテナフィン」、「ラノコナゾール」などがあります。
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水虫の治療には抗真菌薬の入った薬を患部より少し広い範囲に塗って、かゆみなどの自覚症状がなくなってもそれから最低2か月は塗り続けることが大切です
私は足の指の間のジュクジュク水虫にかかってしまったのですが、市販の抗真菌薬のクリームタイプで3か月で完治させることができました!
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ステロイドが水虫治療に処方されるケースもある?
水虫を治すのは「抗真菌薬」が効果的ですが、以下のような場合にはステロイドが処方される場合があります。
水虫だけど、かぶれ、炎症、湿疹、かゆみなどがひどくて、抗真菌薬を塗るとしみる、痛い、効果がない場合
水虫の炎症がひどくて皮膚の状態が悪く、抗真菌薬を使えない場合は、まず短期的なステロイドの処方で炎症を抑えてから抗真菌薬に切り替える場合があります。
汗疱(かんんぽう)や白癬疹(はくせんしん)が併発している場合
汗疱とは?
- かゆみを伴う小さな水ぶくれができます。水虫に症状が似ていますが、真菌によるものではない、湿疹性の皮膚疾患です。
白癬疹とは?
- 白癬に対するアレルギーのことで、症状としては、水ぶくれが水虫患部から離れた手などにできます。
これらの皮膚疾患にはステロイドが効果的といわれていますので、抗真菌薬と合わせてステロイドが処方される可能性があります。
効果的な薬を正しく処方してもらうには?
水虫か、水虫に似た他の皮膚疾患かを見極める方法は皮膚科で「顕微鏡検査」を行ってもらうことです。
受診する前に顕微鏡検査を行ってくれる病院かどうかを是非確認しましょう。
専門医であっても、見た目だけでは水虫か他の皮膚の病気かを見分けるのかきわめて難しいんです。
そのため患部の皮膚を少しとって、顕微鏡で水虫の原因である「白癬菌」がいるかどうかを確認するのが正しい治療の第一歩です。
顕微鏡検査は通常10分ほど、その場で結果がわかりますよ。
水虫にステロイドを使い続けるとどうなる?
ステロイドを水虫に使い続けると、免疫力が落ちた体に対して白癬菌は増殖を続けてしまいます。
場合によっては、白癬菌が皮膚の奥深くまで侵入してしまう「深在性白癬」、「異型白癬」という病気に進行する可能性もあります。
白癬菌が見つかったのに長期でステロイドが処方されている場合は、担当医に理由を聞いてみることが大切です!
水虫とステロイドのまとめ
ステロイドには水虫自体をやっつける効果はありません。
皮膚の免疫力を抑制するので、逆に白癬気が増殖して、水虫が悪化してしまいます。
ですので、自己判断でステロイドを水虫には決して使わないようにしましょう。
一方、皮膚科で白癬菌が見つかった場合でも、患部の炎症がひどくて抗真菌薬が使えない状態の場合は、まず炎症を抑えるために短期的にステロイドを使用し、皮膚の環境が整った後に、抗真菌薬に切り替える場合もあります
かぶれや炎症がひどい場合はまず皮膚科を受診するのが正しい治療への第一歩です。